インドネシアの民族と文化—多様性の中のアイデンティティ
インドネシアの民族と文化—多様性の中のアイデンティティ
インドネシアは、約1万7千の島々から成る世界最大の群島国家であり、千を超える民族が共存する多民族国家です。その歴史と文化は、各民族の伝統と外部からの影響が交錯しながら形成されてきました。
文化継承とアイデンティティの形成
鏡味治也編著『民族大国インドネシア』では、スハルト政権崩壊後に再構築される民族意識や文化継承のあり方について、多角的な視点から論じられています。特に、バリ島の儀礼的つながりや、スンダ語教科書を通じたアイデンティティの継承など、具体的な事例を交えながら、インドネシアの民族と文化の変遷を描いています。
民族の多様性と国家統合
インドネシアでは、「バティック」などの伝統文化が民族アイデンティティの象徴として機能する一方で、国家としての統合を図るための政策も展開されています。2000年の国勢調査では、建国以来初めて民族別人口が明らかにされ、多様な民族が共存する社会の実態が浮き彫りになりました。
まとめ
『民族大国インドネシア』は、インドネシアの民族と文化の多様性を理解するための貴重な一冊です。文化継承とアイデンティティの形成がどのように進んでいるのかを知ることで、多民族国家の未来を考えるヒントが得られるでしょう。
インドネシアの大きな力を持つもの・お梅大切【複合文化大国】
本の情報
ISBN: 978-4896180602 著者: 鏡味治也 出版社: 木犀社 発売年月: 2012年09月 サイズ: 365P 22cm カテゴリー: 社会≫社会学, 海外社会事情 ミンゾクタイコク・インドネシア・ブン・カケイシヨウトアイデンテイテイ 登録日: 2013/07/30